2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧
五毒拳 [Blu-ray] 【隠れたカルト・ムービーの傑作】 格調高き「かくも長き不在」の次は、伝説のカンフー映画「五毒拳」。いくら何でもこの落差は……自分でも笑っちゃいますw 昨日ディスカウントセンターで発見し、たいして期待もせずに観てみたら……これがメ…
捨ててこそ 空也 (新潮文庫) 【今の時代にこそ読まれるべき一冊】 これは力の籠った良作。真面目で良質、しかも史実にフィクションがほどよくブレンドされた、面白くてためになる小説です。 主役が法然上人でも親鸞上人でもなく、ちょっとマイナー?な空也上…
かくも長き不在 デジタル修復版 [Blu-ray] 【美しい画像で甦った不朽の名作】 第16回カンヌ映画祭パルムドール受賞。 不朽の名作の初blu-ray化。ついにというか、やっとというか、ずっと待ち侘びていました。嬉しいです(ホントに「かくも長き不在」ですね)…
青空のむこう 【生きてるってすばらしい!】 名作「13ヶ月と13週と13日と満月の夜」のアレックス・シアラー作のファンタジー小説。 どんなに辛いことや嫌なことがあっても、人生は生きてるだけですばらしい……そんなシアラーのメッセージがひしひしと伝わって…
トレーニング デイ [Blu-ray] 【毒をもって毒を制す、を地で行く映画】 「孤狼の血(柚木裕子)」の大上刑事のモデルとなったのがこの作品のアロンゾ刑事、と何かで読んで、一回観ておくかあって感じで視聴。 確かにアロンゾと大上は共通点が多く、「孤狼の…
終わらない歌 (実業之日本社文庫) 【心に真っ直ぐに届く清潔な物語】 表紙のイラストがKawaiiですね。凛々しい玲ちゃんと天真爛漫な千夏ちゃん。まさに小説のイメージにぴったりです。 イラストだけでなく、作品自体も、前作の「よろこびの歌」に勝るとも劣…
狼たちの午後 [Blu-ray] 【狼ならぬ“羊たちの午後”】 「十二人の怒れる男」、「評決」で知られるシドニー・ルメット監督作品。 彼の作風は、骨太で硬派。スリリングでエネルギーがあって、考えさせられる作品が多いですね。 そのルメット監督とアル・パチー…
十六夜荘ノート (中公文庫) 【十六夜の月に託した想い】 古内さんは「フラダン」以来。「フラダン」も良かったけど、この作品はそれ以上の秀作。 作風は原田マハふう、作品は「小さいおうち(中島京子)」と「世界の果てのこどもたち(中脇初枝)」を足して…
アメリカ交響楽 [DVD] 【天才はなぜ生き急ぐ?】 アメリカの偉大な音楽家ジョージ・ガーシュインの激動の生涯を描いた伝記映画。 ガーシュインの没後(1937年)間もなく制作された映画ということで、多くのピアニストや音楽関係者が本人役で出演しています。…
うずら大名 (集英社文庫) 【「ご吉兆〜」と鳴く鶉が主役】 うーん。しっかりした造りの安定した作品だとは思いますが、何となく物足りない印象が残ります。出来としては、可もなく不可もなしといったところでしょうか(失礼)。 鶉(うずら)の佐久夜は愛嬌…
男たちの挽歌 ? [Blu-ray] 【血湧き肉踊る男のドラマ】 パート1と比べると、ドラマ性は落ちるけど、銃撃戦はパワーアップ。トータルで甲乙付け難し、というところでしょうか。 でも、ジョン・ウー監督の売りはアクション美学。やっぱり見どころは壮絶な銃撃…
桜の下で待っている (実業之日本社文庫) 【春の東北、行ってみたいなあ……】 桜前線が北上する4月、新幹線で北に向かう男女5人の“ふるさと”にまつわるエピソードを描いた連作短編集。 初読みの作家です。ラノベ系かと思ったら全然違って、本格派の小説。 た…
ボーイズ・ボーイズ ケニーと仲間たち [Blu-ray] 【がんばれ男の子!がんばれケニー!】 10歳の男の子の心の成長をみずみずしいタッチで描いた青春ドラマ。 低予算で作られたインディーズ映画ですが、これは良作。昔、映画館で観たという人にとっては今回のB…
災厄 (角川文庫) 【未曾有の危機に立ち向かう人々の矜持】 ストーリーが面白く展開もダイナミックで、一気に読ませるパニックサスペンス。 化学兵器や生物兵器がニュースの俎上に上るこの頃だけに、こういった未来もあり得るかも、という説得力を感じます。 …
僕のワンダフル・ライフ ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray] 【目に優しく耳に優しく心に優しい、癒しの映画】 ラッセ・ハルストレム監督の作品では、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」と「ギルバート・クレイプ」がマイベストですが、この作品もいいですね。秀…
致死量未満の殺人 (ハヤカワ文庫JA) 【凝った趣向と文学的表現が魅力のミステリー】 第3回アガサ・クリスティー賞受賞作。 タイトルだけで、毒殺トリックと想像はつきますが、展開は想像以上に複雑。 精巧なディテールと二転、三転のドンデン返しでなかなか…
パピヨン [Blu-ray] 【アウトローの執念の脱獄劇】 スティーヴ・マックィーンは、やっぱりカッコいいですね。 やんちゃでどこか寂しげで、あくまで反体制のアウトロースタイル、豹のようなしなやかな身のこなしもクールです。 ハリウッド映画がつまらなくな…
舞う百日紅: 上絵師 律の似面絵帖 (光文社時代小説文庫) 雪華燃ゆ: 上絵師 律の似面絵帖 (光文社時代小説文庫) 【恋に仕事にひたむきに】 「上絵師 律の似面絵帖」シリーズ第一弾の「落ちぬ椿」のその後が気になって、第二弾の「舞う百日紅」に挑戦。 で、更…
ピエロの赤い鼻 [DVD] 【作り手の良心が詰まった、隠れた?名作】 『クリクリのいた夏』のジャン・ベッケル監督作品。 こういうのを“珠玉の映画”っていうんでしょうね。ちょっと哀しいストーリーだけど、人間愛に溢れていて、心にポッと灯りが点ったような温…
書店主フィクリーのものがたり (ハヤカワepi文庫) 【本を愛する人のための本】 2016本屋大賞「翻訳小説部門」1位の作品。 本好きにぴったりの本です。主人公フィクリーの“本”への偏愛ぶりに同士愛を感じて、何だか懐かしい友人に出会ったような気持ちになり…
“お気楽年金生活者”に成り代わりまして、今回は、娘からちょっと耳寄りなご案内を! 昔は、映画を観るなら映画館へというのが当たり前でしたが、今は、観たいときに、いつでもどこでも観れる「動画配信サービス」が人気ですね。 動画配信サービスでは、映画…
ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声 [Blu-ray] 【少年の未来に幸いあれ!】 音楽映画は、ドラマと音楽の両方同時に楽しめるから結構好みのジャンルです。 “合唱”を扱った映画で印象に残っているのは、『歓びを歌にのせて(2004スウェーデン)』とか『コーラ…
風の市兵衛 (祥伝社文庫) 【時代小説の魅力全開、“風の市兵衛” 見参!】 最近は、“ただ面白い本を読みたい”という単純な欲求だけで読書を続けていますが、この作品は大当たり。とにかくストーリーがよく出来ていて、キャラクターも魅力的。抜群に面白い時代…
ボブという名の猫 幸せのハイタッチ≪初回限定!ボブとおでかけBOX≫ [Blu-ray] 【幸運の“招き猫”ボブの熱演?が光る一作】 この映画は、実話に基づくトゥルー・ストーリー。猫のボブは本物の出演。日本でもよく見かけるトラ猫ですが、アップでみると、キリッ…
プロパガンダゲーム (双葉文庫) 【驕るなマスメディア!】 “偏向報道”、“情報操作”、“フェイクニュース”などの言葉を最近よく見かけるようになりました。 本当のところは、どうなんでしょうか?まあ、そもそも“事実”と“事実の評価”がグチャグチャになってる…
モスクワは涙を信じない HDマスターDVD 【素晴らしい女性讃歌】 別にメドちゃん&ザギちゃんのファンだから、という訳でもないのですが、今回はソ連の映画です。 この作品は、1980年度アカデミー賞外国語映画賞受賞作。アカデミー賞受賞作って、何故かパッと…
オンブレ (新潮文庫) 【ワイルドでクール、孤高のオンブレ】 村上春樹訳の西部(ウエスタン)小説。 表題作の「オンブレ」は「太陽の中の対決/1967ポール・ニューマン主演」、併録の「三時十分発ユマ行き」は「決断の3時10分/1957グレン・フォード主演」…