BOOK (家族小説)
桜の下で待っている (実業之日本社文庫) 【春の東北、行ってみたいなあ……】 桜前線が北上する4月、新幹線で北に向かう男女5人の“ふるさと”にまつわるエピソードを描いた連作短編集。 初読みの作家です。ラノベ系かと思ったら全然違って、本格派の小説。 た…
新装版 隣りの女 (文春文庫) 【女性の本質を突いたほろ苦い小説】 うーん、渋いですね。“酸いも甘いもの噛み分けた”という表現がピッタリの、いぶし銀のような短編集だと思います。 この小説、女性の描き方がエグいです。そこに一番感心します。……好みかどう…
キラキラ共和国 【幸せになれる秘密のおまじない“キラキラ”】 前作「ツバキ文具店」を読んでいないので、多少分からないところはあるのですが(なんで“パンティー”さん?バーバラ婦人は日本人?美雪さんはどんな事件に巻き込まれたの?などなど)、まあ、分…
みかづき 起伏に富んだストーリーと心震わす珠玉の言葉で物語の醍醐味を堪能させてくれる、森絵都渾身の長編力作。「永遠の出口」や「カラフル」も良かったが、これは文句なしの傑作。王様のブランチの「ブックアワード2016」に輝いたのも十分頷ける。 本作…
湯を沸かすほどの熱い愛 (文春文庫 な 74-1) 2016年10月公開の同名映画(中野量太監督、宮沢りえ主演)のノベライズ作品。同じようにノベライズされた「君の名は。」も読んでみたが、小説としての出来は本作の方が優れていると思う。 【あらすじ】 夫の家出…