お気楽CINEMA&BOOK天国♪

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金はないけど暇はあるお気楽年金生活者による映画と本の紹介ブログ

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

🔴本「妖怪博士 私立探偵明智小五郎」/江戸川乱歩(新潮文庫)感想*大人も子供も真っ直ぐだった時代の“よいこ”の探偵小説*レビュー4.1点

妖怪博士: 私立探偵 明智小五郎 (新潮文庫nex) 【“よいこ”のための探偵小説】 ぼ ぼ ぼくらは少年探偵団 勇気リンリン瑠璃の色♪……(少年探偵団の歌)、懐かしいなぁ。鼻タレ小僧だった頃、よく歌ってました。ラジオで流れてたのか、それともテレビで観てたの…

🔵映画「ビスマルク号を撃沈せよ!」/(1960アメリカ)感想*海戦アドベンチャーとしてもヒューマンドラマとしても見応えのある戦争巨編*レビュー4.2点

ビスマルク号を撃沈せよ! [DVD] 【意外な掘り出し物?よく出来た戦争映画】 第二次世界大戦中、不沈戦艦と謳われたナチスのビスマルク号とイギリス海軍の艦隊との熾烈な戦いを描いた戦争巨編。 モノクロ映像ながら、ヒトラーが出席した進水式の模様など一部…

🔴本「初秋」/ロバート・B・パーカー(ハヤカワ・ミステリ文庫)感想*スペンサー流“男の流儀”に痺れる傑作ハードボイルド小説*レビュー4.3点

初秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ) 【スペンサー流“男の流儀”に痺れる一作】 スペンサー・シリーズ第7作として、1981年に発表された傑作ハードボイルド小説。 スペンサー・シリーズは初読みですが、面白いですね。なによりスペンサーがカ…

🔵映画「天国への階段」/(1946イギリス)感想*神様も降参の“一耳惚れ”の恋*レビュー4.3点

天国への階段 [DVD] 【一目惚れならぬ“一耳惚れ”の恋】 天国の使者のミスで生き返った英国男が米国女との恋を叶えるため、あの世とこの世を行ったり来たりする話。 何となくエルンスト・ルビッチの「天国は待ってくれる/(1943アメリカ)」を思い出します。…

🔴本「スケートボーイズ」/碧野圭(実業之日本社文庫)感想*二番手スケーターの成長を活写した青春スポーツ小説*レビュー3.9点

スケートボーイズ (実業之日本社文庫) 【ケレン味のない青春スポーツ小説】 人気のフィギアスケートをモチーフにした青春スポーツ小説。 平昌五輪の日本人選手の大活躍も記憶に新しく、タイムリーかも、と思って読んでみました。 この小説、選手たちのスケー…

🔵映画「アイアン・ジャイアント」/(1999アメリカ)感想*50年前に観たかった⁉胸熱のロボット・アニメ*レビュー4.2点

アイアン・ジャイアント スペシャル・エディション [DVD] 【胸熱のロボット・アニメ】 1999年アニー賞の9部門を受賞したワーナー・ブラザースによる長編アニメーション映画。 アニメは久し振り。「トイ・ストーリー3」以来です。たまには童心に帰って、こ…

🔴本「夜の木の下で」/湯本香樹美(新潮文庫)感想*湯本文学の一つの到達点を示す珠玉の短編集*レビュー4.4点

夜の木の下で (新潮文庫) 【湯本文学の到達点を示す短編集】 表題作の「夜の木の下で」外5篇を収録した短編小説集。 これぞ文学。静謐で瑞々しく、香気漂う名篇ばかりです。 遠く過ぎ去った日の忘れがたい記憶(原体験)を繊細な筆致で情感豊かに描いたこの…

🔵映画「彷徨える河」/(2015コロンビア,ベネズエラ,アルゼンチン)感想*異次元の映画体験!アマゾンの先住民の“失われゆく記憶”を描いた神秘の映画*レビュー4.2点

彷徨える河 [Blu-ray] 【異次元の映画体験】 20世紀初頭と中盤にアマゾン奥地に足を踏み入れた二人の実在の白人探検家の手記をモチーフにして作られた映画。 言葉にするのはとても難しい映画です。ストーリーは比較的分かりやすいのですが、時間や記憶の捉え…

🔴本「絹の変容」/篠田節子(集英社文庫)感想*グレゴール・ザムザも真っ青!悪夢のようなSFパニック小説*レビュー3.8点

絹の変容 (集英社文庫) 【悪夢のようなSFパニック小説】 第3回小説すばる新人賞受賞作。 いやあ……芋虫って気色悪いですね。あの鮮やかな体色といい、ぷにゅぷにゅした感触といい、潰したときに飛び出す緑色や茶色の体液といい……あ〜、食欲が失せました。 こ…

🔵映画「汚名」/(1946アメリカ)感想*バーグマンの圧倒的な美が光る“神聖バーグマン帝国”の映画*レビュー4.1点

汚名(Notorious) [DVD]劇場版(4:3)【超高画質名作映画シリーズ17】 デジタルリマスター版 【“神聖バーグマン帝国”の映画】 やっぱりバーグマンは正真正銘のスターですね。登場しただけでスクリーンがパッと華やいで、観客の目を釘付けにします。美のオー…

🔴本「アルキメデスは手を汚さない」/小峰元(講談社文庫)感想*共感度50%の青春ミステリー*レビュー3.7点

アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫) 【共感度は50%?】 私の学生時代にちょっとしたブームになった小説です。気にはなっていたのですが、当時は、流行り病みたいにロシア文学にかぶれていたので、手にするのがすっかり遅くなってしまいました。 私、…

🔵映画「悪魔の発明」/(1957チェコスロバキア)感想*童心を呼び起こす摩訶不思議なファンタジー映画*レビュー3.8点

悪魔の発明 HDマスター カレル・ゼマン監督作品 [DVD] 【童心を呼び起こすファンタジー映画】 「映像の魔術師」の異名を持つチェコアニメの巨匠カレル・ゼマン監督作品。原作は「海底二万里」「80日間世界一周」のジュール・ヴェルヌです。 何かファンタジー…

🔴本「ポトスライムの舟」/津村記久子(文春文庫)感想*がんばれ!働く女性たち*レビュー4.0点

ポトスライムの舟 (講談社文庫) 【生きづらさに悩む女性たちへの応援メッセージ】 第140回芥川賞受賞の表題作外一篇を収録。 津村さんは、「とにかくうちに帰ります」 以来のファンです。 先日購入した「ポースケ」が「ポトスライムの舟」の後日譚だと知って…