お気楽CINEMA&BOOK天国♪

お気楽CINEMA&BOOK天国♪

金はないけど暇はあるお気楽年金生活者による映画と本の紹介ブログ

🔵映画「コードネームU.N.C.L.E.」/(2015アメリカ)感想*60年代のレトロ感になんかほっこりしてしまうスパイ映画*レビュー4.1点

コードネームU.N.C.L.E. [Blu-ray]

コードネームU.N.C.L.E. [Blu-ray]

【アナログ時代のスパイ映画の再現】

懐かしい!中学生の頃、TVシリーズ『0011ナポレオン・ソロ』は欠かさず観てました。内容は全く憶えていませんが、なぜかロバート・ヴォーンとデヴィッド・マッカラムの名前だけは今でもスッと出てきます。それほどこのコンビの印象が鮮烈だったんでしょうね。

この映画は、そのリメイク。ストーリーはよくある東西冷戦時代のスパイものなのですが、俳優がカッコよくてスタイリッシュ。ユーモアもあって、結構楽しめる作品かと思います。

【あらすじ】

1960年代の東西冷戦下、ドイツ人科学者を拉致して核兵器製造を企む謎の国際犯罪組織が出現。事態を重く見たCIAとKGBは一時休戦し、それぞれの№1エージェントであるナポレオン・ソロとイリヤ・クリヤキンに対し、消えたドイツ人科学者ウド・テラー博士の救出と犯罪組織の壊滅を指示する。手がかりは博士の娘ギャビーと彼女の伯父ルディ。ソロとクリヤキンは、ギャビーを東ドイツから西ドイツへと連れ出し、博士の潜伏先を知っているはずのルディが滞在するローマへと向かう……。 

【感想・レビュー】

東西冷戦、核兵器、国際犯罪組織、秘密組織のエージェント、謎の美女……スパイ映画としては、鉄板のシチュエーションですね。もうこれだけでワクワクですが、その上、CIA、KGBだけでなくMI6まで絡んでくるから、楽しさ倍増です。時代背景も、ファッション(ギャビーのミニスカート!)、音楽(オールディーズ!)、車(手動開閉式のウィンドゥ!)、小道具(デカい盗聴器!)などが忠実に再現されていて、当時のレトロ感やアナログ感が妙に懐かしく感じます。競うように最新メカが登場し、展開がやたらせわしい最近のスパイ映画と比べると、なんかのんびりした印象を受けますが、逆にそこに新鮮味を感じる映画だなと思います。

ストーリー的には、やっぱり、プレイボーイのソロと堅物のクリヤキンの取り合わせが絶妙ですね。スパイとしての哲学も方法論も相反する二人が互いの遺恨を乗り越え、助けたり助けられたりしながら絆を深めてゆくプロセスは、お馴染みの展開とはいえ、やっぱり観ていて楽しいものです。それに、たいした作戦もなくいつも行き当たりばったりの二人がなんともユーモラス。そののほほんとした雰囲気が粋でオシャレに感じます(この雰囲気、何かに似てると思ったらロバート・ダウニー・Jrの『シャーロック・ホームズ』でした。なるほど同じ監督だったんですね)。

二人の仲を取り持つ紅一点のギャビー(アリシア・ヴィキャンデル)も素敵です。トンボメガネとミニスカート姿に一発でヤラれました。

この映画、「0011ナポレオン・ソロ」を知る世代の者としては、ぜひシリーズ化してほしいなあと思います。『ミッション・インポッシブル』や『キングスメン』より好みかも。