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🔵映画「アドベンチャー・ファミリー」感想*子どもたちにオススメのアドベンチャー映画*(1975アメリカ)レビュー3.8点

アドベンチャー・ファミリー HDマスター版 [DVD]

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【懲りない一家?夢のある一家?】

都会を捨てて大自然の中で暮らすロビンソン一家の愛と冒険の物語。

ディズニーの『スイスファミリー・ロビンソン/(1960アメリカ)』と同じく、子どもたちにオススメのアドベンチャー映画。

【あらすじ】

ロサンゼルスに住むロビンソン一家。夫のスキップと妻のパットは、長女ジェニーの喘息の治療のため、ロッキー山中に移り住むことを決意する。

水上飛行機でロッキーの地に降り立った一家は、先住者が残した粗末な丸太小屋に仮住まいしながら、ログハウス造りにとりかかる。アライグマ、小熊、小鳥たちの歓迎を受けて、ジェニーと弟のトビーは大興奮。

しかし、そんな楽しい暮らしも束の間、一家は、大自然の猛威や野生動物の脅威に晒されて、崩壊寸前に……。

ついに一家は、危険を押して定住するか、息苦しい都会へ戻るかの決断を迫られる……。

【感想・レビュー】

何かとてつもなくデカいものを見ると、訳もなく感動するクチだが、ロッキーの大自然はまさにそれ。山があって、川があって、森があって、湖があって、草原があって、ただそれだけの光景が果てしないスケールで広がっているところがひたすら圧巻。そして、そこに息づく多様な植物や生き物たちにも圧倒される。この大自然を眺めているだけで、十分元は取れる映画だと思う。

隣の家まで40キロ、通信手段は無線、郵便と交通は水上飛行機、食べ物は自給自足と、ロビンソン一家の暮らしは不便この上ないが、美しい自然の中、ウサギやアライグマ、小熊などの愛らしい小動物と共存しながらの日々は、ジェニーやトビーならずとも冒険心をくすぐられ、心浮き立つものがある。

しかし、雄大な自然の中での暮らしは、いつも危険と隣り合わせ。一家は、狼、クーガー、グリズリー(巨大な灰色熊)などの危険動物に何度となく襲われそうになる。

「フツー一回襲われたら、撤収するだろ!」とか「喘息の療養に来て熊に喰われたんじゃシャレにならんだろ!」とは思うのだが、そこがアメリカ映画、「ネバー・ギブアップ!」なのだ。良く言えば、“アメリカのフロンティア精神を体現する一家”、悪く言えば、“懲りない一家”というところだろうか。

映画的には、一家を守るためグリズリーに立ち向かう元飼い熊のサンプソンが抜群の存在感。勇敢で強くて愛嬌たっぷりで、熊ながらあっぱれなヤツ。その上、なかなかの演技派だ。一家のピクニックの日に、巨大なサンプソンが首にナプキンを着けてちょこんと座り、ランチを頬張るシーンは、出色のほっこりシーンだと思う。

幼い頃の冒険心を思い出させてくれる、懐かしい映画。 ストーリーがやや一本調子なところは気になるが、子どもたちと動物たちが可愛らしいので、その程度は目を瞑ってあげてもいいと思う。