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🔵映画「3人の逃亡者」感想*父性愛をくすぐる映画*(1989アメリカ)レビュー4.3点

3人の逃亡者 [DVD]

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【父性愛をくすぐる映画】

フランシス・ヴィベール監督の『3人の逃亡者/銀行ギャングは天使を連れて(1986フランス)』のリメイク作品。

同監督がハリウッドで二匹目のドジョウを狙った作品だが、とてもよく出来ている(残念ながらフランス版は観ていない)。

単純に“面白い映画が観たい!”と思っている人にオススメの快作。

【あらすじ】

刑期を終えた元銀行強盗のルーカスは、今度こそ更生しようと銀行に口座開設に行くが、そこで不運にも?銀行強盗に出くわす。

ドジな犯人ネッドが人質に選んだのは、よりによってルーカス。ルーカスは警察から共犯として追われ、ネッドとともに逃げ回るハメになるが、その道中、誤ってネッドから銃で撃たれてしまう。

ルーカスの看病をしたのは、とびきり可愛らしいネッドの一人娘メグ。彼はいたいけなメグにほだされて、しぶしぶネッドとメグの逃避行を手助けするのだが……。

【感想・レビュー】

テンポのよい展開、クスクス笑えるジョーク、ほのぼのとした人情、メグの愛らしさ……この映画、本当に面白い。笑って泣けるアクションコメディの隠れた名作だと思う。

特に、ルーカスが少々ボケの入った元動物病院の獣医から銃弾を抜いてもらうシーンは抱腹絶倒モノ。大型犬と間違えられたまま手術を受けるルーカスの絶望ぶりと老獣医のオトボケぶりが可笑しくて、可笑しくて、もう最高!(こんなに笑ったのは久し振り)。ルーカスとネッドの妙に噛み合わない掛け合いや、ネッドの救いようのないドジっぷりも十分面白いのだが、この老獣医のインパクトには到底敵わない。

そして、この映画の紅一点、メグ(5〜6歳位だろうか?)の愛らしいこと。おとうさん(ネッド)の言いつけを守って、無事?銃弾の摘出手術を終えたルーカスの世話をするメグの健気さとルーカスのうろたえぶりのコントラストが何とも微笑ましい。また、すっかりルーカスに懐いたメグが彼にしがみついて、『行かないで』と哀願するシーンなど、オジサンの父性愛をくすぐって、ルーカスならずともメロメロになること、請け合い。こんなに小さくていたいけな女の子からこれだけ慕われたら、どんな極悪人だってきっとイチコロだろう。メグのお陰で、気分は「ああ、ほっこり!」という感じ。

ストーリーよし、テンポよし、役者よしの、文句なしのオモシロ映画。できれば三匹目のドジョウも狙ってほしいものだ。